人生を語る上ではセックス、妊娠、出産など重要なイベントがありますが、考えたり話したりすることがたくさんある割には、これらのイベントに費やす時間は他のイベントに比べわずかです。

自分の中で沸き起こる性欲や感情のことになると他人に説明することは難しいですが、人間は浮気をしたくなるし、子供が欲しいわけでもないのにセックスをしなくなり、セックスができないとマスターベーションをしてしまう生き物です。

これらのセックスにまつわる疑問について、納得のいく説明ができる人はあまりいないことでしょう。

セックスの前段階である出会いや恋などに運命を感じる方もいますが、実はこれらの感情や行動は遺伝子に進化の力によってプログラムされたものであり、進化の力は意識にではなく体に向けられ、体は脳を使ってプログラム通りに私たちをあやつっているに過ぎないのです。

このプログラムの目的は、子孫の存続であり、存続のための重要な部分を占めるのが精子の働きです。

精子が卵子にたどりつきくっつくことを受精といいますが、精子は受精するまでに熾烈な争いに勝ち抜かなければなりません。

例えば、女性の膣に同時期に二人以上の男性の精子が入るとそれぞれの精子の群れは卵子に受精するまでに互いに争いを始めます。

精子は長い間一種類であると考えられてきましたが、実は役割により種類が分かれており、受精の役割、他の精子をブロックする役割、他の精子を殺す役割の3種類の精子が存在します。

ブロックする役割の精子は他の精子の侵入をひたすら防ぎ、殺す役割の精子は他の精子をひたすら殺し、受精の役割の精子だけが卵子に向かい突入するのです。

受精の役割を持つ精子は、全体の1%に過ぎず、一回の射精で放出される約3億個の精子の中で受精できるのはたったの1個だけです。

そしてこれらの精子の戦いも含め、人間の性行動や感情や反応などの行為のすべてが、無意識の中で子孫を増やすという壮大なプログラムにより支配されているのです。

つまり恋愛と呼ばれる男女の行動や感情の動きは、男性の視点に立てば自分の精子を受精させるチャンスをいかに最大化するかであり、女性の視点に立てばいかに優秀な遺伝子を持つ精子を取り込むかということなのです。

今存在している人たちは、その両親たちの行為の結果存在しているわけで、もし違う相手と行為に及んでいたら私たちは存在していないのです。